返報性の原理 借りたモノは返せ!と言われなくても返します。ブログ、マーケティング、恋愛に応用

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借りたモノは返せ!と言われなくても返します。返報性の原理と催促方法・心理学・行動経済学

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今日は返報性の原理について解説します。

コミュニケーションでは『Give and Take』が大事というのは、みなさんご存じですよね?

この返報性の原理は非常にわかりやすいものなのですが、どういう風に使えばよいかというのを具体例を交えて紹介します。

この記事の内容を実践すると、あなたは周りからいいヤツ認定を受け、周りといい関係を構築できるでしょう。

返報性の原理とは

簡単に言うと

返報性の原理:なんかもらったら、なんか返したくなる!

GiveされたらTakeしたくなるってことですね。

二字熟語で言うと”恩義”です。

これを心理学的な用語で、返報性の原理と言います。

ほかの心理学の原理や効果と同様、便利な武器である一方、間違えると凶器にもなります。

研究者の実験と、具体例を交えて解説しますね。

実験:付箋への一言

社会科学者のガーナーの実験というものを紹介します。

調査票に依頼状を添えて、対象者に送付するのですが、下記のパターンのうち、どのパターンが返ってくる確率が高いと思いますか?

[box class="glay_box" title="ガーナーの実験"]

  1. カバーレターに付箋を付け、付箋に調査票の記入をお願いします と記載
  2. カバーレターに直接『調査票の記入をお願いします』と記載
  3. カバーレターと調査票のみ[/box]

    この実験の結果は下記のようになりました。

    ①75%、②48%、③36%となり、付箋の効果、絶大です。

    では次。同じく、調査票に付箋をつけるガーナーの実験2です。

    [box class="glay_box" title="ガーナーの実験2"]

    1. カバーレターに、手書きの付箋をつける
    2. カバーレターに、何も書かれていない付箋をつける
    3. カバーレターと調査票のみ[/box]

      この実験の結果は下記のようになりました。

      ①69%、②43%、③34%

      つまり、付箋をつけることで、良い印象を与える効果がありますが、丁寧に手書きでメッセージが入っていた方が、もっと印象がよくなるということです。

      企業で働いているみなさん、総務や経理などの間接業務をしている方に社内便などで、手書きの付箋をつけて返してみましょう。

      相手の名前を入れたり、ありがとうございます、と書き添えるとさらに好感度Upです。

      ちなみに、私の職場の上司は、女性の経理の担当へ、蛍光色の付箋ではなくて、ウサギの付箋をつけて返送していました。

      この上司、普段からコミュニケーション能力が高いのですが、この時は心の底から『流石です』と感じましたね。

      返報性の原理の具体例

      試食

      親切な店員さんに、ソーセージとかお肉とかの試食を勧められ、

      おいしかった!せっかく試食したし、店員さんいい人だったし、買わないと申し訳ないな

      と思ったらそれは返報性の原理です。

      笑顔はいい人という第一印象を与える有効な手段です。

      笑顔で元気な人が営業に来られると、この人いい人だなぁって思いませんか?

      銀行の投資の勧誘

      銀行に行って、用が済んだあとに、こんなことを言われたことありませんか?

      [voice icon="https://deltapower.site/wp-content/uploads/2020/05/-e1589557755857.png" name="銀行員" type="l"]お客様、よかったら投資信託で貯金を増やしませんか?[/voice]

      これが何故、用が済んだ後に言われるか?です。

      大抵、お客さんが銀行に来るとき、口座開設とか用事があるわけですが、それを窓口でやってもらうわけですよね?

      窓口の銀行員はお客さんの丁寧に接客をして、お客さんに『ありがとう』という気持ちを持たせます。

      お客さんに『ありがとう』という気持ちが生まれたら、投資のカモの出来上がりです。

      あとは返報性の原理で勧誘、です。

      ちなみに私は実際にU〇J銀行で勧誘され、うまいなぁ・・・と思いました。

      みなさんも気をつけましょうね。

      返報性の原理 催促の仕方

      みなさんは、ギブしたのに返ってこない・・・という経験をしたことはありませんか?

      フランシス・フリンという研究者が、アメリカの航空会社を対象に、下記のような研究をしています。

      この航空会社では従業員がシフトを後退して融通しあっていましたが、下記の3点についてアンケートをとったのです。

      1. シフトを代わってあげたとき、どれくらいの価値を与えたと思っているか?
      2. シフトを代わってもらったとき、どれくらいの価値があると思っているか?
      3. 代わってあげた、代わってもらったときの時期は、どれくらい前か?

      この結果はおもしろくて、下記のようになっていました。

      シフトを代わってあげたのが、最近であるほど、与えた価値は低いと思っている

      シフトを代わってもらったのが、最近であるほど、もらった価値は高いと思っている。

      要するにですよ、あなたがお金を貸したとすると、借りた側はその時はすごく恩義を感じるけど、1年経ったら、もーいーじゃん、って感じちゃう。

      だから時間が経てば経つほど、ギブしたのに返ってこない、ということになるわけです。

      そこで催促をして、ギブしたものが返ってくるようにしましょうということです。

      催促の方法

      実は、催促はかなりの危険がつきまといます。

      状況によっては、嫌味と捉えかねないのです。

      借金取りに良いイメージがないのと一緒ですね。

      それでも、やらねばならぬ時があります。その時は下記をお試しください。

      1. 『もし逆の立場だったら、あなたも同じことしてくれると分かっているよ』と伝える
      2. 『この前、貸したお金、少しは役に立ったかな?』と伝える

      ②の価値を再確認させる方法は、マイルドな表現なので、使うなら②です。

      ただし両方とも、言い方やその場の空気を間違えると、ただの嫌味ですのでお気を付けください。

      番外編 敵意の返報性①

      返報性の原理をこれまで解説してきましたが、これらは好意の返報性と呼ばれるものです。

      逆に敵意の返報性というものもあり、悪いことしたら、悪いことで復讐したくなる、というものです。

      争いはなくならないのは、人間の心理が返報性の原理に従うからなのかもしれませんね。

      上記のギブしても返さない人は、ギブした人に悪いことをしているわけなので、次はギブされないだけでなく、周りに恩知らずと触れ回っているかもしれません。

      あいつ、貸したもの返さないんだよなぁ~・・・

      こういう言葉を聞いたことはありませんか?

      これは敵意の返報性です。

      こういうことにならないためにも、ギブされたら返す、を徹底すべきですね。

      番外編 敵意の返報性②

      好きな人にプレゼントをあげると、返報性の原理で相手も好意をもつ、ということはよく言われます。

      プレゼントあげまくったらいいんだ!!っていうのはちょっと待ってください。

      本当に好意の与えることができるものをギブする、ということが大事です。

      ありがた迷惑という言葉を知っていますでしょうか?

      毎月、花束を水商売の女性に貢いでいる男性がいましたが、その水商売の女性の友人は、毎月の花束は迷惑、ってきっぱり言っていましたね。

      男性は次第にそっけない対応をされるようになったそうですよ。

      まとめ

      いかがでしたでしょうか?

      ギブすれば返ってくるのが、返報性の原理で、いろんなところで使われていますね。

      逆に返ってこない場合、相手がずさんなのか、何かしら相手に悪い印象を与えているか、ということが考えられますね。

      相手がずさんな場合、社会的にも淘汰されていく可能性も高いので、あまり深くかかわらないほうがよいのかもしれませんね。

      相手に悪い印象を与えている場合、第3者から意見をもらってみましょう。

      そうすると独りよがりのギブになっていないか、冷静な目で判断できると思います。

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